about

店名「Eme(エメ)」は、フランス語の
“-を愛する” “-を好む” “-を大切にする”
を意味するaimerの発音を元にした造語です。

Our Story

私が世界中を歩いて感じた良いレストラン。
それはシンプルだけど丁寧に作られていたり気軽だけどとびきり美味しかったりする料理はもちろんのこと、テーブルでゆっくりコースを楽しむ家族連れや、カウンターでワインとタパスを楽しんだり食後酒をチビチビ飲みながら寛いだりする人達、記念日のお祝いに特別なワインをあけるカップルなど、その日その時そこにいる人たちが料理やお酒を囲んで作り出す「美味しい時間」の流れる空間でした。

本質がいいものは時代を超えてずっと残っていく、そういった内側から滲み出てくる価値が心を揺さぶり感動に繋がっていると思います。古典料理の良さは、地のものを大切にしながらいろんな人の手が加わってその形が残っている、また理にかなっているから残っているところ。一方で時代は進化して変化するので、古き良きものを残すためにはアレンジや革新も必要です。フランス料理に東洋のエッセンスを加えたり旬のものを用いたりするのは、旅先で自分が感じたことや味わったものの感覚・感動が元になっています。

バスク料理は海のものと山のものを合わせた昔からの独自の調理法があり、ずっと鎌倉で店を開きたいと思っていた自分には「地のものを大切にする、郷土愛につながる食文化」という点でも国を超えて共通するものがあります。そういった想いで日々絶えず探求しながら、素朴ないいものや丁寧な手仕事による温かみを大切に、時代を超えてずっと残ってきた古き良きものに現代の感性を合わせたお料理と空間をご提供しています。

自然を感じながら緑のトンネルを抜けて、柔軟な心で美味しい時間を楽しんでいってほしい。お腹と心を温めて満たされた気持ちで帰路についていただけるような、そんな生活の中にあるレストランであり続けたい。

みなさまと美味しい時間を共有できることを心より楽しみにしています。

オーナーシェフ 武藤恭通

Chef’s Profile

武藤 恭通Yasuyuki Muto

1979年 神奈川県横浜生まれ
ヨーロッパの職人に憧れ「世界中を飛び廻りたい。」少年の頃抱いた想いそのままに数多くの国を訪れ、三つ星レストランやビストロの厨房、現地の料理教室や一般家庭の台所に至るまで世界中の様々なKitchenを経験。料理人として初めて海外で修行したニュージーランド、台湾で多国籍料理の経験を積む。帰国後、より難解で奥行き深く実際に訪れたことのあるフランス料理を追求することを決意。横浜フランス洋菓子店、港区フレンチレストランで土台を確立させ、2009年渡仏。現地でしか味わえない空気感の体得を心がけ、ワインの本場ブルゴーニュでは三つ星レストランで経験を積むかたわら、休みの日には多くの生産者を訪れた。純粋な美味しさと食文化に惹かれていたバスク地方では、日本で味わったその美味しさに感動を覚えたサラミの生産者、シャルキュティエのピエール・オテイザ氏を訪ね経験を積む。毎年村一番のスープの美味しさを競うお祭りも開かれるという郷土料理「スープ ガルビュール」に象徴されるバスク料理を学び、各地での人との繋がりを今も大切にしながら、現地で味わった感覚を元に東京でしか表現できない美味しさを追求している。